2017年の法定最低賃金、約7%上昇:ベトナム

ベトナムでは、毎年の通過儀礼のように、
法定最低賃金が毎年改定されます。
 
近年では物価上昇は収まりを見せていますが、
「2020年の工業国化」(生活水準アップ)という国策もあり、
最低賃金」(ただし、国家公務員は除く)は年々上昇しています。
 
 
さて、まだ法令が出ていませんが、
国家賃金審議会が政府提出案を決定しました。
それを受けてニュースに流れています。
 
少し紆余曲折があったようですが、第2回の会合で提出案が決定。
 
金額にして、+158,000VND ~ 250,000VNDの上昇
上昇率にして、+7.1~7.5%の上昇
 
当初案の約11%アップからは、上昇率を抑えた案になっています。
ほぼこの案で決定すると思われますので、速報になります。
 
最終的には、
正式な政府決定を経て(例年だと、早ければ10月くらい、遅いと12月くらい)、
2017年1月1日~2017年12月31日に適用されるになります。
 
 
自社が所属する各地域の「最低賃金」 =< 「自社の基本給」
となっていることに注意ください。
 
また、蛇足ながら、法定最低賃金未満でなければ、
上昇させる義務(強制力)はありません。
しかしながら、この上昇率を踏まえて、
個別賃金交渉が起こることになるでしょう。
 
 
2017年の最低賃金  
(2016年との対比で、VND:ベトナムドンをベースとした上昇率)
 
地域Ⅰ:3.750.000 vnd(3,500,000dから+
250.000 vnd、+7.1%
地域Ⅱ
3.320.000 vnd (3,100,000dから+
220.000 vnd、+7.1%
地域Ⅲ:
2.900.000 vnd
​2,700,000dから+
200.000 vnd、+7.4%
地域Ⅳ:
2.580.000 vnd
​2,400,000dから+1
58.000 vnd、+7.5%
 
なお、
第Ⅰ地域は、ハノイ市、ハイフォン市、ホーチミン市
他に南部のドンナイ省、ビンズン省、バリアブンタゥ省、
などの都市部になります。
個別ご確認ください。
 
 
2017年案として、労働層連盟は、当初11%上昇案を提示していた。
 
2016年の上昇率(2015年対比)が約13%に決定された際には、
物価上昇率に準じていないという、経営側の表明(各種団体からの表明)も多かった。
 
2016年の経済成長率(GDP)として、概ね、6%前後の見通し。